See Jay Company でのツアーガイド体験談
皇居 千鳥ヶ淵ライトアップ
第一章 ツアーガイドをするうえで大切なこと
現在、私は息子のツアーガイドの会社で、新人のガイドにガイドのノウハウやコツを教えています。仕事の内容は、日本に来た外国人観光客に、英語でガイドをすることです。そこで今回、参考になればと思い、自分の体験や感じていることをまとめました。
ガイドをするうえで大切なことは2つあると思います。それは、
「相手の立場に立って行動する」
「初対面の人に心を開いて、友人のような関係になる」
ということではないかと思います。
ゲストの声に素直に耳を傾ける
「いいガイドとは何か?」ということの正解はないと思います。100人いれば100通りのやり方があるからです。しかし、お金をいただいてガイドをしているので、ゲストがどのように思っているかは一番大切です。
海外から日本に来てガイドを頼む大半の人は、初めての日本旅行でどうしたらいいのかわからないのでガイドを頼みます。プランを作るときは、旅行会社のホームページを見てツアーを探すのですが、「クチコミ」を参考にしてツアーやガイドを選びます。
ゲストの本音が聞けるのがクチコミです。ですから、「ガイドの英語の発音がひどくて、言っていることが理解できなかった」というように、ガイドに直接話せないようなことも書かれます。ですから、いいガイドになるコツは、「自分はいいガイドなのか?」ということを自分で判断せずに、ゲストの声に素直に耳を傾けることです。
相手がどう考えているかを感じて行動する
日本に来たツーリストが、日本に好印象を抱く理由として、「安全」「街がきれい」「人々が親切」ということがあります。私はお客さんや旅行会社から指名を受けるこつがあります。それは、仕事のやり方が、「おもてなし」の精神に基づいているからだと思います。「おもてなし」の精神とは、「相手がどう考えているかを感じて行動する」ということです。日本では、「相手がどう考えているかを感じて行動する」ことができないと社会でうまく生きていけないので、親はそのように子供を教育します
私はゲストが困っていると、ツアーが終わったあとに無償でお手伝いをします。例えば「QRコードから新幹線の切符を発券するのにどうしたらいいかわからない、アキ助けてくれないか」と言われば、ツアー終了後、東京駅まで行って手伝います。そのときに残業代が出るわけではありません。あくまでも自分の好意でやっています。困った人を助けることはいいことだ、と親から教育を受けたもので。
ツアーのときもゲストの時間が許せば、ツアーの予定にはない面白い場所に連れて行きます。その結果30分から一時間ほどオーバーしてしまうことがよくあります。どうして、「自分の時間とエネルギーを使って、利益にならないことをするのか?」というと、それが「おもてなし」の精神だからです。わかりやすく言えば「ゲストが喜んでくれることを、自分の喜びとする」ということです。 これは、自分の親、子供、パートナー、親友に対して、普通にやっていることです。「おもてなし」の精神とは、「普段家族にやっていることを、他人や仕事でもやる」ということです。
家族を愛するように仕事を愛する
日本では、「家族を愛するように仕事を愛する」と人として成長する、ということを親の姿勢を見て学びます。私は、「いい仕事をすれば、必ず家族の幸せやいい運勢につながる」と両親から教えられました。
そして、「おもてなし」の精神でゲストに何かしたときには、それをクチコミに書いてくれることがよくあります。そのようなクチコミはうれしいだけでなく、現実的なおまけもあります。ツアーの内容やおもてなしの気持ちに感動して、いいクチコミを書いてくれたゲストは、その人の家族や友達が日本に来るときに紹介してくれます。
海外の旅行会社も、自分のお客さんから「このガイドは素晴らしかった」という話を聞くと、次のツアーのときにそのガイドを指名してきます。その結果として、仕事がたくさん来るようになります。いいクチコミは、自分がやったツアーを喜んでくれ、良かったという評価なので、こんなにうれしいことはありません。
そのためにも、ガイドをしているときは、自分のことよりもゲストのことを優先して考えて行動する、という「おもてなし」の精神でガイドをすると、楽しく仕事ができ、ゲストからも感謝されます。
ガイドすることを純粋に楽しんでいると、それは必ずゲストに伝わります。

北鎌倉 円覚寺 選仏場 薬師如来像(南北朝時代)
第2章 ツアーガイドの体験談
いいガイドのコツは「目の前のことに最善を尽くす」こと
昨日は、息子の会社のイタリア人のガイド、エレーナさんにツアーに帯同してもらいました。彼女は研究熱心で常に学んでいます。ですから情報量がすごく、素晴らしいガイドをするので、ゲストからいいクチコミがしょっちゅう来ます。事務方の能力も高く、私がすぐケンカしてしまう、難しい取引先との交渉をうまくまとめてくれます。ですから、最近は自分では交渉しないで、すべてエレーナさんに任せています。日々のツアーのスケジュールの管理もしてくれるので、彼女なしに会社がは成り立ちません。
あるとき彼女と、いいガイドをするコツは何か?と話していて、あるアイデイアが浮かびました。「エレーナさんの家族や友達がイタリアから旅行で東京に来て、困ったことがあったら何とかするでしょう。ゲストにも、それと同じような気持ちでやるといいのでは?」と伝えました。そして、いいガイドのコツは、「目の前のことに最善を尽くす」ことかなあと思いました。
東京を初めて訪れるカップルです。
エレーナさんの案内で、東京で素晴らしいガイドツアーを体験しました!
彼女は知識が豊富で親しみやすく、興味深い話や洞察で東京の街に命を吹き込んでくれました。
どの瞬間も楽しく、心に残るものでした。
東京で充実した楽しい体験を求めている方には、ぜひおすすめします!

高尾山山頂より富士山を望む
相手を受け入れるということ
昨日のツアーは皇居、浅草、明治神宮、原宿、渋谷を一日で回るツアーでした。
最近、桜が満開でツーリストが増えて20数人の予約があったので、イタリア人のエレーナさんと2組に分けてツアーをしました。
私が受け持った11人のうち、アメリカ人のとても気の良さそうなおばちゃんがいました。このおばちゃんはとても勉強熱心で、ノートにぎっしりと日本に来たら何をしたいかが書かれています。
まず初めに、くら寿司でご飯を食べるとき、ノートを見て「納豆巻きはあるか?サーモンチーズはあるか?」と聞いてきます。「納豆は日本人でも好き嫌いがあって、案外難しいお寿司ですよ」と伝えると「友人が、ぜひトライして、と言うので頼んでください」と言われるので頼むと、おいしかったらしく喜んでいました。
食べ物に関して言われる分には問題はないのですが、午後のツアーになると、行きたい場所まで言うようになってきました。
明治神宮の見学が終わって原宿に行くとき、「表参道からキャットストリートに行きます」と言うと、彼女は日本旅行のノートを見て、「竹下通りに行きたい」といいます。午前中、コースを変更して千鳥ヶ淵に行って花見をしたので、時間がオーバーしているので遠回したくありません。
そこで、「竹下通りは若い子たちが行く場所で、大人が行ってもあまり楽しくないよ。表参道はハイブランドがいっぱいあるし、キャットストリートは若いデザイナーのお店があって面白いよ」と伝えたのですが、「ハイブランドはいいから、竹下通りに行きたい」と言います。
若い頃ならそこで論議して、竹下通りは却下し自分のプラン通りに行ったと思います。でも最近は、そこまで研究しているのならゲストの思いを実現してあげよう、と相手の立場に立って考えることができるようになってきました。
そこで、まず参加者全員に、「時間通りに終わらず遅くなってもいい?」と確認をとりました。その後、竹下通りに連れて行くと、皆さんとても楽しんでいました。
その時点で、終了時間が近づいていたので、地下鉄で渋谷のスクランブル交差点に行き、ツアーを終わろうかと思いました。しかし、おばちゃんを始め、ゲストがとても楽しんでいる姿を見て、今日はとことん付き合おうと思いました。
そこで、地下鉄をキャンセルして、徒歩で寄り道しながら、一時間ほどかけて渋谷に行くことにしました。竹下通りから表参道の交差点に行くと、皆さん角にある、東急プラザのジャングルのようなビルに目を奪われます。
そこで、「今日はVIPツアーだから、ジャングルのビルに登って体験します」と言うとみんな大喜び。おばちゃんが、「でもあのビルに登るには行列がすごいんじゃない?」と聞いてくるので、「皆さんはVIPですから、私の顔パスで大丈夫です」と言うと受けていました。東急プラザのビルに登ってジャングルを体験すると、都心でこんな場所があるのだと感動します。ビルの中もとっても凝っていて、原宿がファッションの文化の発信地である、ということがよくわかります。
もう、終了時間を過ぎていたのですが、こうなったら全部やっちゃえと思って、キャットストリートに行って、「この通りは、若いデザイナーさんのしゃれたお店がたくさんあって、とても素敵です」と案内しました。
渋谷への通り道では、渋谷駅近くのビルの屋上にある宮下パークに行って、女子高生たちが2人一組で椅子に座って、TikTokをやっている姿を見て大喜び。
渋谷駅に行くために、線路のわきにある、古くからある小さなパブの通りに行くと、南米から来たおじさんが、「もう疲れたからビールが飲みたい」とうるさいので、「まだツアー中だから、子供は終わってから飲みに来な、baby!」と切り返すと、皆さんから爆笑が起きました。
渋谷のスクランブル交差点では、皆さん大はしゃぎしていました。でも観光客がいっぱいいて、一回の信号で渡れなかったので、道路脇のガードレールの前で待っていました。すると警備員さんが来て、「この場所から動いてください」と言われてしまいました(笑)。
「混んでいて交差点を渡れなかったのでごめんなさい」、と伝えると、笑顔で「わかりました」と返事をしてくれました。皆さん、優しい警備員さんに笑顔でお礼を言っていました。2回の青信号でスクランブル交差点を渡り、最後に井の頭線の連絡通路から、スクランブル交差点を見下ろしてツアーを終わりました。
ツアーが終わって挨拶をしていると、アメリカ人のゲストから「あなたはツアーを仕事としてではなく、私たちとのやりとりを楽しみにしてやっているわね。そして、私たちを面白いところに連れて行き、それを楽しんでいる姿を見て楽しんでいるわよね。それが伝わってくるので、今日は最高に楽しかったわ。いいレビュー書くから」と言われました。
皆さん、私が研究熱心なおばちゃんのパワーに押されて、半ばやけくそになって(笑)自分ができるすべてのパワーを使ってツアーをやった、ということは感じてくれているようです。しかし、あれだけ日本のことを予習してきたおばちゃんに、「ここに連れていって」と言われて、それを無視するわけにはいきません。彼女は今まで案内した人の中で、最も日本のことを予習して、日本に来たら「これとこれをやりたい」と心待ちにしてツアーに参加したのがわかるので、彼女の心に答えました。
そして、彼女は、私がよりプロフェッショナルなガイドになるための先生だったのだと思いました。それは、私が「自分の都合を横に置いて、どこまで相手のために尽くせるか?」というレッスンをさせてくれたように思います。彼女の熱意に押されて、できる力を出し切ってツアーをやった気がします。終わりの挨拶をして皆さんと握手をしたとき、
「今日は目一杯やってくれてありがとう」
「こんな体験、とても自分一人ではではできないので、本当によかった」
「とてもよかったから、いいレビューを書くね」
という承認の言葉をいただいたことが、一番のご褒美でした。
やっぱり、最善を尽くしてやるといいことが待っているのだ、と思いました。
何よりも、自分がやり切った充実感が最高な気分です。

皇居 江戸城本丸 富士見櫓
初めて日本に降り立ったばかりで、地元の知識や洞察を得られるツアーが必要だと思い、参加を決めました。私たちのツアーのハイライトは間違いなくガイドのアキさんでした。彼には本当に情熱があり、ただの仕事としてではなく、心から楽しんでガイドをしていることが伝わってきました。どこに行っても、彼ならではの個人的なエピソードが加わっていました。
まずツアーの日はアキさんにとって特別な日だったため、皇居近くの庭園でお茶会を開いてくれました。昼食時には地元の人に人気の楽しいレストランに連れて行ってくれました。ツアーの終わりには、最近開発されたエリアを探索する投票を提案してくれました。これは、彼が仕事を超えて純粋にツアーを楽しんでいるからこそ可能なオプションでした。移動中も彼は常にフレンドリーで、どの参加者とも積極的に関わり、親しみやすい対応をしていました。
このツアー会社を強くお勧めします。そして、アキさんのエネルギーと情熱を可能な限り多くのガイドに伝え、彼から学ぶ機会を作ってほしいです。彼は本当に素晴らしく、また一緒にツアーができることを光栄に思います。アキさんありがとう。
最強の新人現れる
最近息子の会社に、4人の新しいガイドさんが入ってきました。息子に新人ガイドの研修を頼まれたので、東京ワンディ(東京の名所めぐる一日コース)と、築地フィッシュ マーケット(東本願寺、市場見学、昼食、歌舞伎座)の研修をしています。
メアリーさんは大学の文化人類学の教授で、日本の文化を研究しています。ですから、ツアーをしていても私よりもはるかに知識があり、研修にもかかわらず、歴史や文化の詳しいことは彼女に話してもらいました(笑)。彼女は人に教えるプロなので、人に伝えることがとても上手でした。
あるとき、築地フイッシュ マーケット ツアーのゲストが、前日の東京ワンデーのガイドがメアリーさんだった、と言われるので彼女の話になりました。
ゲストが言うには、「ツアー中に『お茶を飲みたい』と言うと付き合ってくれ、私たちのリクエストを全て聞いてくれ、4時に終わるツアーなのに6時までやってくれた。明治神宮に着いたときには、門が閉まっていて中に入れなかった。でも、それはカフェに行って時間が遅くなったためなので、ツアーにはとても満足した」とのこと。
日程表に書いてある場所に行けないと苦情が来ることはありますが、それ以上のサービスをして感謝されるのはなかなかないことで、とても素晴らしいことです。私もおもてなしの心を持っているつもりなので、4時に終わるツアーを5時ぐらいまでやることはあります(お客さんのツアー後の予定を聞いてからですが)。しかし、6時までやるとなると、これは規格外です。
仕事は何のためにするのか?
ツアーの時間をオーバーすることに関しては、ガイドを「仕事として捉えている」のか、「仕事を通じて人生を学んでいると捉えている」かによって、全く評価は違ってきます。私は、後者として捉えているので、時間通りに終わるのが正しいガイドの在り方だとは思っていません。お客さんの都合を聞いて、お客さんが喜んでくれるのであれば、一緒に東京の街を歩くことを楽しみます。
欧米の方は、ビジネスとは自分の時間を切り売りしている感覚なので、決められた時間をオーバーして、ガイドが自分の楽しみとして、余計なお金も請求せずにガイドをすることには感動するようです。良い口コミにはそのように書かれていることが多いです。30分も余計にやってくれた。一時間も余計にやってくれたと。
でも、本来7時間のコースを2時間もオーバーしてやるなんて、これはツアーを仕事としてではなく、楽しみとして捉えていなければできないことなので、ほんとにすごいなぁと思いました。彼女は大学の先生なので、人に伝えたり教えたりすることが、心から好きなのだと思いました。
あるとき、別の外国人のガイドさんで、いつもいい「クチコミ」を頂いている人のツアーに参加したことがあります。彼は歴史に非常に詳しく、完ぺきなプレゼンをしていました。ツアーは30分前に終わったのですが、あれだけ完璧なプレゼンをされたら、クチコミがいいのも当然だと思いました。
ですから、最終的には時間の長短よりも、ガイドがどれだけ熱意をもってやっているか?ガイドが自分もツアーを楽しんでいるか?ということがゲストには響くのではないかと思いました。
間違いなく東京で最高のシーフードと寿司
私たちのガイドはメアリーさんで、本当に素晴らしかったです。
彼女は非常に知識が豊富で親しみやすく、おそらくこれまでで最高のツアーでした。時間は比較的短かったにもかかわらず、言語、文化、歴史、社会的な傾向について博士号レベルの情報を得ることができ感動的でした。
もし彼女のツアーに参加する機会があれば、それはとても幸運なことです。

浅草 三春の枝垂れ桜とスカイツリー
最高のエンターテイメントを提供する
最近は、ごく当たり前の観光地を巡るツアーをしています。でも、そこに全身全霊を注いで、最高に楽しんでくれるよう努力します。相手がたじろぐような、えぐいジョークをぶち込んでいじりながら、笑いをとって進めていきます。また、あたかも江戸時代にタイムスリップしたかのようなイメージを言葉で伝え、ゲストが自分の五感を使って体験できるように誘導していきます。
皇居では、江戸時代の侍が将軍に会いに行くイメージで、皇居前広場を歩いて行きます。和田倉橋を渡り、桔梗門、坂下門を経由して、玉砂利を踏みしめながら、二重橋を渡って江戸城本丸に登城するイメージでツアーをすすめていきます。
浅草では、江戸時代の庶民が、まるでディズニーランドのような仲見世を、ワクワクした気持ちで歩くことをイメージしながら、アトラクションを体験するように、お寺や仏像や庭を見ていきます。
明治神宮では、表参道を通らずに、鳥居の左にある側道を歩いて本殿まで行きます。側道は代々木公園のバードサンクチュアリの隣にあり、まるで森の中の小道を歩いているようです。本殿に着くまでの10分間、話をしないで鳥のさえずりに意識を集中して瞑想しながら歩いていきます。
神社に行く前に心を清めてから行くと説明すると、皆さん神妙な面持ちで集中してくれます。心を清めた後は、手水で体も清めてから参拝します。
原宿では表参道と明治通りの角にある、超おしゃれな東急プラザのジャングルのようなビルに行きます。その後、新進気鋭のデザイナーのお店がたくさんある、おしゃれなキャットストリートを散策します。渋谷に着く前に、駅の近くのビルの屋上を公園にした広くて素敵な空間、宮下公園を歩きます。女子高生たちがベンチに座って、テイックトックのために、制服で又は着飾ってハンドサインで踊りながら動画を撮っています。
渋谷では、センター街を現代の日本の若者の文化や意識とシンクロするようなイメージで紹介します。ツアーの最後はスクランブル交差点を渡り、それまでの伝統的な日本の体験から、一気に東京で一番おしゃれで活気がある街を体験してもらい、そのコントラストを楽しんでもらいます。
人数が多いので、一人一人と深い話をする時間はありませんが、ツアーを最高に楽しんでほしいという思いでやっています。

東京での素晴らしい一日ツアー
東京での素晴らしい一日ツアーでした。7時間にわたるツアーで15キロ歩き、電車も2回利用しました。自分たちだけでは到底見て回れないような多くの場所を訪れることができました。
アキさんは本当に素晴らしいガイドでした。英語が流暢でユーモアもあり、知識がとても豊富でした。日本の歴史、伝統、文化についてたくさん学ぶことができました。
アキさんは私たちが最高の一日を過ごせるよう、細部にまで配慮してくれました。
幸運にも私たちだけのプライベートツアーだったため、興味に合わせて少しツアーをカスタマイズしてもらえましたが、大人数のグループでも同じように素晴らしい仕事をしてくれると確信しています。
日本での2週間の旅行中で間違いなく最高のツアーでした。心からお勧めします。

Kei collection
Parisからの夜景(麻布台ヒルズ)
かかわった人がほめられることは、自分以上に嬉しい
私の友人からの紹介で、プロのガイドの修斗さんが仕事をすることになりました。
先日、コースの説明のために、一緒に築地の魚市場のツアーに行きました。すると、すぐいいクチコミをいただいていました。
彼は素直で真面目で探求心のある方です。リラックスした雰囲気でツアーをされ、私とは正反対のやり方なので、学ばされることが多いです。どん欲にいろいろなことを学び、吸収しようという前向きなエネルギーがあります。そのうえ長身でイケメンです。
彼は、長年ガイドとして仕事をしてきているので、お客さんからのクチコミがいいのは当たり前ですが、自分がかかわった人がいいレビューをもらうのは、自分のときよりも何倍も嬉しいことがわかりました。築地市場のクチコミなので、ご存じない方のために、築地市場について少しお伝えいたします。
築地場外市場の現状
築地場外市場は、冬場、吹きさらしの屋外や、ビニールの風よけの中で食事をするお店もあります。店舗型のすし屋さんの場合、安いところは店構えが貧弱です。見た目がいいところは、高級な食材をふんだんに使ったツーリストプライスで、値段が高めです。
通常のウニのすしの、30貫分ぐらいのウニをたくさん乗せたウニ丼は1万円。
大トロやイクラをふんだんに追加した「皇帝丼」は2万円します。
また、板チョコぐらいの大きさの串焼の和牛の肉の上に、生のウニをたくさんのせたものが、一串8千円で売られていて、もう何でもありです。
築地のプライドにかけて、ぼったくりはしませんが、さすがに牛肉の上にウニがたくさん乗っている光景を見ると、日本人としては複雑な気持ちです。ですから、ゲストには「これはステーキにキャビアをたくさんのせているようなもので、私は食べたことがない」と正直に伝えます。
See Jay Company の方針
私たちガイドは、お客さんに最高の体験をしていただきたいので、築地市場の現状を説明します。そして、「市場の中は活気があっておもしろいけど、昼食は町で一番いいお寿司屋さんにお連れします」と伝えて、市場の外にある老舗の寿司屋さんに連れていきます。
築地市場の中のお店は、私たちの感覚では値段が高いこと。通常サラリーマンが昼食にすし屋に行くと、1000円以内で食べられること。昼にお寿司屋さんに行って3000円払えば、日本人の感覚ではいいものが食べられることも説明します。
外国人のツーリストはおしなべて、詳しい歴史の説明よりも、庶民的な情報を喜びます。ですから、築地を案内するときには、お魚や商品の値段を必ず伝えます。
そして、魚市場の隣の築地本願寺や徒歩で5分の歌舞伎座を訪ね、歴史や日本の文化についてのお話しもします。

東京ベストツアー/築地市場&フードツアー
「東京築地市場&フードツアー」も素晴らしかったです!
修斗さんは知識が豊富で、フレンドリーなガイドでした。
彼の築地本願寺や場外市場の説明は、その成り立ちまで話してくれて、とても興味深かったです。
築地魚市場のツアー後の、ランチもとても良かったです!
全体的にツアーは楽しく、興味深く、都市とその構成要素の良い紹介となりました。

東京大学構内 三四郎池
寿司が食べられないお客さんとの、築地市場での昼食体験
今日は築地市場のツアーでゲストは9人です。混雑している市場で、はぐれないのにちょっと大変な人数です。朝10時に築地駅で待ち合わせをします。
ゲストのうち4人がベジタリアンで、魚や肉や卵は食べられないとのこと。そういうときには、行きつけの寿司屋さんに行って、かっぱ巻き(きゅうりを海苔で巻いたお寿司)、お新香巻き(大根の漬物を海苔で巻いたお寿司)等の、野菜のお寿司を頼みます。さっそく、彼らと昼食について話し合いました。
「築地で一番いい寿司屋で、ベジタリアンの寿司を作ってもらうから大丈夫です」「それはどういう寿司ですか?」「野菜を酢飯と海苔で巻いた寿司です」
するとその中の1人が、「私は海苔が食べられない」と言われて、こちらが準備しているプランはだめでした(笑)。
築地の魚市場のツアーに来て「魚や海苔が食べられない」と言われた時点で、きちんとした昼食を摂ることは難しくなります。ガイドをしていて手が離せないので、息子の会社のオペレーションの担当者に電話して、「築地の近くで野菜料理を出してくれるレストランを探して、リンクを送ってください」と伝えました。連絡を待ちながら、築地の東本願寺、魚市場を案内して、それから昼食です。市場の見学が終わり、昼食の時間になりました。5人の方は魚を食べられるので、行きつけのお寿司屋さんに行って寿司を注文しました。そして、「食事が終わったら、個人で市場を見学して、1時にローソンの前で待ち合わせです」と伝えて寿司屋を出ました。
食事難民
次に、菜食のゲストの4人と、銀座の「野菜のレストラン」とホームページに書いてある店に15分ほど歩いて行きました。お店に入ると、「ランチタイムは、近くのサラリーマンが来るので野菜はいっぱい出しますが、全ての定食には肉や魚が入っています」とのこと。せっかく歩いてきたのですが、その店はダメでした。
そこで、銀座通りに出ると、ビアホールのライオンのショーケースにピザがありました。「チーズだけのピザはどうですか?」と聞くと「それなら食べられる」と言うので、「サンプルのピザにはサラミが乗っているけど、それを取ってチーズと野菜だけのピザを作ってくれますか?」と店員さんに聞くと「ピザの仕込みの段階でサラミを乗せてしまっているので、チーズだけのピザはできません」との答え。
もう銀座で菜食のレストランは難しいと思い、日比谷にある菜食のレストランに電話しました。席を予約できるか確認すると、ランチタイムは予約を取らない、とのこと。もう45分ぐらい食事難民になっています(笑)。
銀座には菜食のレストランがないので、最終手段としてイタリアンのお店に入って、肉、魚、卵抜きのパスタを頼む。またはコンビニで、パンと豆腐と野菜スティック買って、その上にドレッシングをかけてサンドイッチにする。それをGinza
Sixの銀座を一望できる屋上庭園で食べて、「こんな体験をした旅行者は、日本中であなたしかいません」と笑いをとって、寿司屋で食べられなかったことを、後悔しないようにするしかチョイスがありません。将棋で言えば、王手がかかって、負ける寸前の状況です(笑)。そこで素直に、「銀座でこれ以上菜食のレストランを見つけるのは難しい」と話しました。
ゲストからの提案
すると「アキ、あなたはベストを尽くして、菜食のレストランを探そうとしてくれた。それがダメだと、銀座で何ができるか考えてくれた。でも、これ以上あなたの時間を無駄にしたくないから、旅行会社が決めている昼食代をくれればいい。あとは、私たちが自分でお店を探すから、ここでツアーを終わりにしよう」とゲストから提案してくれました。そう言われてほっとしました。銀座で菜食のレストランを探すのは不可能に思えたからです。下町であれば、サイゼリヤ等のファミリーレストランに行けば、どうにでもなります。しかし、銀座という土地柄ファミレスはありません。
ツアー会社の感覚からすると、築地のツアーに来る人は、市場を見学して寿司を食べたくてツアーに参加する、という前提でコースが組んであります。ですから、菜食の準備はしていません。でも、ツアーが始まってしまったら、船の船長さんと同じように、すべて現場のことはガイドの責任です。ですから、何とか自分で解決しないといけません。
お客さんの立場に立って最善を尽くす
今回の体験から学んだことは、最終的に問題を根本的に解決するのは「お客さんの立場に立って最善を尽くす」ことだと思いました。最善を尽くしている姿を見ていると、ゲストは「ここまでやってくれて、できないのであれば仕方がない」という気持ちになるようです。そして、ゲストから「もういいよ、あなたは充分やってくれたから」と言われると、問題が解決します。
相手の気持ちが変わって、今まで問題だったことを「まあいいか」と思ってくれれば、問題だったことが問題ではなくなります。それは、場所、お金、時間というような、物質的な問題ではなく、ゲストの気持ち、心という、精神的なことです。
ゲストは言葉よりも、こちらが一生懸命やる姿を見て、気持ちが変わるのだと思います。

アキは最高のツアーガイドでした
アキは魚市場のツアーで、私たちのガイドをしてくれましたが、信じられないほど素晴らしいガイドでした! 彼は親しみやすく、楽しく、知識が豊富で、そしてとても忍耐強かったです。
ツアー参加者1人ひとりが安心してくつろげるように気を配ってくれたことがとても印象的でした。
私たちの好みにも気を配ってくれ、質問にも丁寧かつ深く、豊富な知識と経験に基づいて答えてくれました。
彼のおかげで、このツアーは本当に素晴らしいものになりました。

Geisya
tour(See Jay Company のツアー)
若いガイドの話を聞いて感動したこと
昨日は東京ワンディツアーで、皇居、浅草、明治神宮、原宿、キャットストリート、宮下パーク、渋谷というコースを11人のゲストと共に周りました。
息子の会社を手伝ってくれている、プロのガイドのYukiさんに、このコースはこういう感じでやる、ということを体験していただくために、一緒に来ていただきました。
その日は、朝9時に東京駅でYukiさんと落ち合いました。彼に、今日のツアーの参加者の名簿を見せたら、そのうち3人は、昨日彼が、築地市場のツアーでガイドをしたとのこと。そのとき、彼からある話を聞いてとても感動しました。
昼食の懐事情
築地ツアーの場合、会社の規定で昼食の予算は3000円です。ですから、その範疇で最高の体験をしていただこうと思い、色々とリサーチをしました。その結果、築地場外市場から近いところに、創業100年を超える、老舗のお寿司屋さんを見つけました。ですから、生魚が大丈夫なゲストなら、そのお寿司屋さんで食事をします。
ツアーの昼食の予算は3000円ですが、そこのお寿司屋さんは3300円で、幕の内弁当という見た目が豪華で刺身や寿司の他、たくさんの料理がお重に入っているセットがあります。私はお客さんに喜んでほしいので、予算をオーバーした300円は自腹払って豪華なものを食べてもらいます。私はガイドが好きだし、息子から頼まれたので、楽しみで仕事をしています。
しかし、ガイドの皆さんには、会社の予算は3000円なの、その範疇で注文するように伝えてあります。3300円の粋を注文したときに、ゲストから300円徴収すればいいのですが、小銭を持ち合わせていないことが多いです。結局ガイドが立て替えるのですが、次に会うことはないので回収できません。会社としては、ガイドに負担をかけたくないので、3000円以内に抑えて注文するように伝えてあります。場合によっては10人以上の日もありますから。
ガイドも3000円までは、会社の負担で食べられます。そこはいいお店なので、ランチのチラシ、握り共に3000円です。
Yukiさんに話を聞くと、一昨日、築地市場のツアーで3人のゲストをガイドした。昼食は3人に3300円の幕の内セットを頼んであげた、とのこと。
自分が安いものを食べてでも、ゲストに満足してほしい
昼食の予算は3000円なので、3300円のものを頼むと、一人300円予算オーバーなので、「予算をオーバーした900円は自腹で払ったのですか?」と聞きくと「いいえ、お店の人に話を聞いたら、単品で注文してもいいというので、安い巻物を中心に単品で頼みました。自分の分を2100円以内にして、お客さんにはせっかくなので、一美味しい幕の内セットを頼んであげました」
その話を聞いて感動しました。64歳の私でも思いつかないようなことを、32歳の青年が、自分が安いものを食べてまで、お客さんに美味しいものを食べてもらう。そのような行動がとれることは素晴らしいと思いました。私は、お客さんと同じものを食べていましたから・・・。
やはり、人として素敵な人は出来が違うなぁと。

Yukiは素晴らしいガイドでした。とても情熱的で、「彼の」東京を私たちに見せる準備が万端でした。
主要な観光スポットをたくさんの知識とともに案内してくれました。
ツアーの後、見どころをしっかり楽しめて満足し、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
Yukiこそ、あなたが探しているガイドです!

スカイツリー ソラマチ30階 展望台からの眺め
ユダヤ教正統派のゲスト
今日は、ニューヨークからいらした、ユダヤ人の夫婦のプライベートツアーでした。ユダヤ教で信心深い皆さんは、食事で食べられないものがあります(コーシャー)。また、金曜日の日没から土曜日の日没のまでの24時間は、「安息日」といって何もしません。旧約聖書には、「神は6日間で地球を創造し7日目には休んだ」と書かれているので、人間も神に倣って一日休養をとるそうです。
ユダヤ教の正統派の人は、安息日には車や電車には乗りません。また電化製品も一切使わないので、携帯もコンピューターもテレビも見ないで24時間過ごします。
では何をするのかというと、金曜日の夜と土曜日の朝は教会に行ってお祈りをします。あとは家族と一緒に家でゆっくりご飯を食べてワインを飲み、話をしたり、聖書を読んだり、散歩や昼寝します。
ですから、正統派の方は20歳ぐらいで結婚して、10人子供がいるような人はざらにいます。たぶん、宗教の枠組みとして、夫婦と子供がいることが当たり前のような感覚なので(これは正統派の人に限ります。イスラエルでは多くの人が、正統派のような安息日の過ごし方を守っていません)。
海外旅行しているときも、金曜日から土曜日にかけては車や電車は使えないので、教会まで徒歩で歩ける圏内のホテルに泊まります。食事はお祈りの後、教会でユダヤ教のルールに乗っ取った食事をとります。
800万分の1の確率
今回のゲストは、成田に早朝に着き、品川のホテルで落ち合いました。時差ぼけもありそうなので、初日は渋谷スカイの展望台、宮下公園のベンチで昼食を食べて、おしゃれなお店が連なる、原宿のキャットストリートを歩きます。表参道に着いたら、原宿で一番すてきな、東急プラザのジャングルのようなビルを体験して、ホテルに帰り休憩されました。夜はユダヤ教会に徒歩で行き、安息日のお祈りと夕食を食べて、その後に徒歩でホテルにお送りしました。
私の場合は、プライベートツアーだと、相手の細かいことまでいろいろとお話を聞きます。ゲストは70代でリタイヤされている、とのことでした。以前は何をしていたのかを聞くと「麻酔科の医師をしていた」とのこと。
そこで、「私の元奥さんはニューヨーカーのユダヤ教徒で、彼女のいとこは麻酔医をしていた」と伝えました。
「その方の名前は何と言われるのですか?」「ザックです」
「ザックのファミリーネームはヒレルか?」「そうですけど」
「彼はルーマニア系か?」「そうです」
「オー、アキ、これは何という偶然だ! 私はザックとセントルーク病院で、麻酔医として一緒に仕事をしていました」「エー、本当ですか? それはすごいですね。だってニューヨークの人口は800万人ですよ。その中で、妻のいとこのザックと、あなたが知り合いで、日本に旅行に来て、ザックを知っている私にツアーのお客さんとして会う。これは800万分の1ぐらいの確率ですよ。もう信じられない!」ということで、初めから距離がぐっと縮まりました。
それからはすっかり打ち解けて、お互いに「子供にはお金ばっかりせびられて困る(笑)」とか、もうガチのプライベートな話になりました。いろんな国のゲストの皆さんと仲良くなって、プライベートな話をすると、家族に関しては、嬉しいことも悲しいことは、世界中どこでも同じような悩み、同じような喜びを持って生きているのだなと実感できます。
過去の大変だった体験が生きてくる
でも、そこまで深い話ができたのは、元妻のおかげです。以前、私は、妻との結婚生活を維持するために、目の前のできる最善を尽くそうと思って、彼女の「ユダヤ教徒になってほしい」というリクエストを聞いて実践することにしました。妻に合わせて、ユダヤ教、正統派の生活を体験しました。それは、毎週金曜日の夜から、土曜日の夜までの24時間は、携帯、テレビ、コンピューターを使わない。車にも電車にも乗らない。そのような生活を3年間続けました。
そのときはめちゃくちゃ大変だったのですが、ユダヤ教の正統派のゲストをガイドするときに、その体験はとても意味が出てきました。イスラエルでも、そこまで厳格にやる人は10~20%ぐらいしかいないのではないかと思います。ですから、日本人のガイドで、正統派の安息日を体験して、コーシャーという食事のルールを理解し、それを組み込んだガイドをできる人は、日本人外国人を問わず、東京では少ないと思います。
昔、結婚生活を維持するために、妻の求めに応じてユダヤ教正統派の生活の仕方を体験したのですが、それが思わぬ形で今の仕事に生きています。
向こうの方は、良いサービスで感激したときは、「こういういい体験をして、このガイドはよかった」と旅行会社に伝えてくれます。するとその会社から、他のグループの日本旅行の企画があると、ガイドを指名してきます。そのように指名してくるユダヤ系の会社が数社あります。
人生無駄なことは一つもないと言いますが、昔仕事で極限の修行をしたおかげで、今は何が起きても動ぜず、常に楽しく生きることができます。
ですから、そのときに「めんどうだ、嫌だと思うことでも、一生懸命やれば必ず後で報われるのだ」と思いました。このような体験を通じて、「嫌なこと大変なことは、必ず将来プラスに働き、ワクワクすることにつながる」と何度も体験しているので、人生は面白いなぁと思います。そして、死ぬまでに、今起きている嫌なことにワクワクできたら、最高だなぁと思っています。

スカイツリー 浅草 吾妻橋(隅田川)付近より

東京ツアーの最高の体験
このツアーは非常によく管理されており、ガイドのアキさんはとても興味深い方でした。日本文化に影響を与えた歴史的背景。それらの要素がどのように融合して、現在の日本文化を形づくっているかをわかりやすく説明してくれました。
アキさんは歴史的な視点やご自身の体験を交えながら、過去と現在の東京の素晴らしい場所を紹介してくれたおかげで、私たちは東京の「ベスト」を満喫する素晴らしい一日を過ごすことができました。印象的だったのは、皇居、浅草寺、明治神宮、原宿、渋谷スクランブル交差点、そして都市の風景に溶け込む2つの公園でした。
特にグループ全員が楽しんだのは、くら寿司での昼食体験でした。iPadで注文すると新鮮な寿司が席までベルトコンベアで届き、さらにお皿を返却すると景品が当たるというユニークなシステムもありました!
グループは多様な国籍と年齢層で構成されていましたが、アキさんはそれぞれのニーズに細やかに対応してくれました。素晴らしい一日をありがとうございました。
ガイドの研修
先日、イタリア人のエレナとブラジル人のヴィニの2人を連れて、箱根にガイドの研修に行ってきました。残念ながら雪が降っていて、景色はほとんど見えませんでした。
私は基本的に教えるのが好きなのですが、今までは「私はいろいろ知っているのでこうするといい」というようなスタイルで教えてきました。オン ザ ジョブ トレーニングは、自分の体験や経験をかいつまんで伝えることができるので、単なるネット上の情報では得られないことを体験を通じて学べます。
天候が悪くて、海賊船やロープウェーが止まったときには、こういう場所に連れて行くといい、トラブルに対してはこのように対応するといい、と既に体験して、それを克服した人の体験談を聞きながら、現地で直接学べることが大きいと思います。
私の場合、子供の頃から1年に一度は箱根に親に連れてってもらい、成人してからも、よく家族で遊びに行っているので、自分の庭のようなものです。そういう観点で見ると、体験が多い人間の方が、より良い視点や、より広い視点を持てるのですが、昨日は若者の素朴な意見に、はっとさせられることがありました。
雪で視界がゼロ
昨日の箱根は雪模様で、富士山どころか、芦ノ湖ですらよく見えない天気でした。大涌谷では雲と雪が激しくて、活火山の白い煙も見えないほどです。こういうときこそ、どのようにプレゼンするかで、ゲストの受け止め方は全く変わってしまいます。
普通は、せっかく観光地に来て雪だと「箱根に来たのに富士山は見えないし、芦ノ湖も見えなくてつまらない。大涌谷に来ても、活火山の白煙も見えないくてつまらない」と思うのは自然です。しかし、ここに初めて来た人は、晴れているときがどういう状況かをよく知らないので、そういうときこそガイドの腕の見せどころです。
実際、大涌谷では、熱い国から来たツーリストが雪合戦をしたり、雪を手に取って記念撮影をしたり、人生初めての雪を見て大はしゃぎしていました。彼らにとっては雪遊びの方が楽しくて、大涌谷の火山の白煙が見られないことなど、どうでもいいように見えました。
自分の解釈が現実を作る
そこで研修してる2人に、「今日は雪が見られて最高だね!こんなに白くてきれいな風景を見れるのは、1年でも数日しかないから今日は超ラッキーだ、とプレゼンして。そうすれば、景色が見えないデメリットより、1年に数回しかない雪景色を見られてラッキーだ、と受け止め方を変えることができるから、そういう表現が考えなくても出てきたらいいガイドになれるよ」と伝えました。
この話は、東洋医学の治療をしたときによく患者さんにしたことです。
「末期がんで余命3ヶ月と言われたからダメだ」と思う患者さんと「私はシングルマザーで、子供がまだ10歳なので死ねない。余命3か月というのはあくまでもデータで、私は子供のためにがんを治す!」という強い意志を持った方は、同じ治療をしても結果が全然違います。
そして、否定的に表現すると、否定的な現実を引き寄せるのがわかってくると、否定的は表現はしたくなくなります。それは、東洋哲学では、「人生で起きるすべてのことは、自分の意識が創造している」と考えているからです。
ですから、お客さんの前でも、常に気候やその時の状況に対して、ポジティブな表現をしていくことが大切である、というのが東洋哲学の考え方です。
若いのになかなかできる!
すると、ブラジル人のヴィニが、「確かにお客さんにとって、ここに来るのは初めてなので、この場所にいるだけで楽しいに違いない。あとは、僕たちがどう表現するかで、印象がまるで違いますよね」と言うので「その通りです」と返しました。
また彼は、「実際に雪のない国から来た人は、雪を見て大満足してる。きっとガイドブックには、大涌谷は活火山の白煙が見える、と書いてあるだろうけど、そんなことより初めて見る雪の方が楽しそうなので、確かにそこに意識を集中させるといいですよね。普通の日本人の感覚からすると、雪で寒いしせっかくの景色が見えなくてつまらない、となると思います。しかし、僕がブラジルから来て初めて雪を見たときは、それこそ大はしゃぎしてました。今は寒くてイヤだ、と思うようになりましたけど(笑)」と話してくれました。
20代前半の若者が、64歳の私よりも、優れている視点を持てるのを見て、教えるのではなくて、教えてもらっているのだなぁと思いました。
ヴィ二はあらゆることをどん欲に学ぼうという姿勢があります。ですから積極的に行動し、質問してくるので、こちらも勉強になります。また、ブラジル人らしく、天性の明るさがあって、大変なことがあっても、最後には笑い飛ばすようなすばらしい性格をしています。
そのうえ、会社の経理をきちっとやるし、エレーナとハナちゃんと共に、スケジュール管理もしてくれます。コンピューターが得意なので、色々な計算ソフトを作って、私たちが経費の報告をしやすくしてくれるのですが、年寄りには(笑)ついていくのが大変なすばらしいシステムです。
あるとき、彼が担当する「築地のフィッシュツアー」に、ベジタリアンが来るという情報がありました。彼は、ツアーの待ち合わせ時間は10時なのに、9時に築地に行ってベジタリアンのレストランを探す、という「おもてなし」の精神があります。
他人のために、自分の時間とエネルギーを使うと、将来「徳」となって自分に返ってくる、と東洋哲学は考えています。
人生で起きることは、すべて必要があって起きてくる
息子には、60代半ばになって、毎日のように楽しい学びのできる、ガイドという仕事を与えてくれて感謝しています。そして、お客さんを、東京や近郊の観光地にお金をいただいて英語で案内できるのは、今まで人生で出会った、いろいろな方との体験によるものです。
それは、「アメリカ人の元奥さん」「子供の頃いろいろ遊びに連れてってくれた両親」「病気を改善するために、毎日歩くように指導され、東京中を歩き回るきっかけを作ってくれたお医者さん」「いろいろな場所に一緒に遊びに行った子供たち」がいるからこそで、人生に無駄なことはない、と思いました。
そして、どんなときも自信と余裕を持って、生きられるように育ててくれた師匠の竹内院長には、本当に感謝してます。臨床で、生きるか死ぬかの患者さんを治療していたことに比べれば、ガイド中に起きるトラブルやお客さんに文句を言われることは、自分の中では比較的に楽な部類の問題解決にあたります。
ですから、大変な問題が来たときには、力至らずガンで亡くなった患者さんのことを思い出します。すると、どんなに大変な問題であっても、相手が死ぬわけではないので、落ち着いて対応することができます。「若いときの苦労は買ってでもしろ」というのは、歳をとってからわかるものだと思いました。
ガイドのヴィニ
私たちのツアーガイド、ヴィニは素晴らしかったです。
彼はとても博識で魅力的でした。
私たちのグループは多様でしたが、彼は全員に気を配り、しっかりと対応してくれました。
ありがとう、ヴィ二
優秀なスタッフと最強のサポートメンバー
また、修斗さんの友人で、世界30カ国以上を巡り、現在はシェフとガイドとの二刀流をしている、小林SeiichiさんもSee Jayの仲間です。
彼は、世界中を旅行したときに、自分がガイドを雇った体験を通じて、お客さんの立場に立ったガイドとは何か?ということを徹底的に研究しています。
自分の体験をもとに、お客さんの立場に立ったガイドとは何か?と考えてガイドしている話を聞かせていただくと、非常に参考になります。
もし機会があったら、彼に話しを聞くと、とても参考になると思います。
東京のベストを1日で巡るウォーキングツアー -
素晴らしい体験!
5月3日(土)にセイイチさんと一緒に「東京のベストを1日で巡るウォーキングツアー」に参加しましたが、最初から最後まで本当に素晴らしい体験でした。
ツアーの前日に、セイイチさんから自己紹介と詳細確認のメッセージが届き、その心遣いがとても嬉しかったです。
東京駅の大きさを甘く見てしまい、5〜10分ほど遅れてしまいました(まるで小さな町のような規模ですね!)。でも、セイイチさんにメッセージを送ったところ、とても親切で安心させてくれ、「待っていますよ」と声をかけてくださいました。
到着した瞬間から、安心してツアーに参加できました。
参加者は私たち3人だけの少人数のグループで、より個人的な体験になりました。セイイチさんは魅力的で知識も豊富、参加者全員が楽しめるよう配慮してくださり、質問にもすべて丁寧に答えてくれて、東京について深く知ることができました。
彼が勧めてくれたスポットのひとつには、改めて夜に行ってみましたが、それもまた最高でした。
歩くペースも無理がなく、全員にとって快適でしたし、昼食に行った、くら寿司も大きなハイライトでした。セイイチさんがおすすめしてくれた料理は、どれもとても美味しかったです。
1日があっという間に過ぎてしまい、終わってしまうのが本当に寂しく感じました。Tourist Japan、そして特にセイイチさんに心から感謝します。思い出に残る1日をありがとうございました!
あと事務所では、事務能力に優れたはなちゃんが切り盛りしてくれています。
彼女はとても気が利きます。
築地のツアーのゲストが多くて、ガイドが昼食のレストランを自分で見つけるのが大変なときに、事前にお寿司屋さんを調べて予約してくれます。
また、海外のエージェンシーから連絡があり、相手が日本のことをあまりよくわからない場合には、彼女が日程表を考えてくれます。
真面目できっちりと仕事をしてくれるので、とても頼りにしてます。
あと、See Jayカンパニーの従業員ではなく、外部から手伝ってくれているガイドさんもいます。
イスラエル人のコーラルさんは、とても才能に溢れ、ポジティブなエネルギーに満ち溢れたガイドです。
彼女は真のプロフェッショナルで、とても頼りになるので、本当に困ったとき、最後の頼みの綱としてお願いしています。
日本語がペラペラで、目をつぶって話を聞いたら、日本人かと思う位上手で、パンクロックのバンドもやられています。
フランス人のビクターさんの日本愛はとても深く、ユニークで独自なガイドをされます。
独特な雰囲気と、彼個人の哲学に基づいたガイドをするので、彼がガイドをするときに見学させてもらうと、とても勉強になります。
築地ツアーのとき、本願寺にX JAPANのギタリスト、ヒデのお葬式をしましたが、今だにファンがお供え物を置いていく、献花台の場所を教えてくれました。
まぁ、良い意味でマニアックで、天才肌のガイドさんです。
その他、ここには書ききれませんが、たくさんの方のご協力のおかげでSeeJayCompany は成り立っております。
皆さんもいつもご協力ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
第3章 ツアーガイドをするうえで具体的に大切なこと
相手のことを理解して誤解されないようにプレゼンする
ガイドをするにあたり、相手に誤解されないようなプレゼンをすることは大切です。例えば、皇居の説明するとき私は、「400年前、徳川家康が日本を統一したときに、首都を東京にして江戸城を作り、150年前に大政奉還で皇居になった」とわかりやすく説明します。
例えば、そのツアーのゲストの中に、アメリカ人の大学教授がいたとします。彼は、江戸の文化の研究者で、彼の目から見たら、私の説明は聞くに耐えないと思うでしょう。場合によっては、ゲストの前で、「正確には1457年に太田道灌が江戸城を作り、30年後には上杉が城主になった。それから40年後に北条が城主になり、70年後の1590年に徳川家康が城主になった」という、歴史的事実を語り始めるかもしれません。ですから、
「あなたは日本に何回来ましたか?」
「東京に着いたのはいつですか?」と質問して、
相手が日本のことをどの程度知っているのか?日本の歴史を研究しているのか?今日行く場所には行ったことがあるのか?ということを理解して、それに応じた話をすることが大切です。
そして、右記のような大学教授がゲストとしていらしたときには、「日本の歴史の細かい年号を言っても記憶に残らないので、あえて徳川家康が江戸城を開いた、という方便を使っています。そして、心理学のメソッドを使って、江戸時代にタイムスリップして、侍が将軍に会いに行く過程を追体験して、ゲストが当時の面影を感じられるようにプレゼンしています」と話します。
すると、終わった後に「あなたのプレゼンは、学者にはない発想でとても面白かった」というフィードバックになります。ですから、まず歴史について必要なことを勉強したうえで、相手に合わせたプレゼンをしていきます。プロのガイドなのですから、歴史や文化を学ぶのは当然です。
しかし、歴史を歴史として、そのままプレゼンするのはもったいない。せっかく日本にいらしたのですから、何か一つでもゲストの人生が豊かになるようなことを、伝えられたら素敵だと思いませんか? やり方は無限にあるので、自分にあったものを研究してください。
人に関心を持つこと
もう一つ大切なことは、自分がしているガイドという仕事、そして、ゲストの人々に関心を持つこと。関心を持てば、ツアー中に「おいしいラーメン屋さんを教えて」とよく聞かれるので、プライベートでも美味しいラーメン屋さんがあれば食べに行ってみる。そういうことが、お客さんのリクエストに答えられることにつながります。
または、お店を知らなくたって、ネットで検索して教えてあげればいいだけです。そういう、ちょっとした心配りができるかが、良いガイドかどうかの違いだと思います。
これは、大谷翔平選手が寝ても覚めても、野球のことばかり考えて生きているので、超一流であり続けているのに似ています。ですから、日本の文化や歴史をプレゼンできるのは当たり前で、+αの思いやりとおもてなしができれば、良いガイドになる第一歩を踏み出したことになると思います。
コミュニケーションはどのように伝わるのか?
これは心理学の理論ですが、「コミュニケーションはどのように伝わるのか?」ということを自覚することも大切だと思います。普通私たちは、話の内容が大切だと思っていますが、心理学では、人と話をするときに、話の内容だけでは7%しか伝わらないと言われています。
では、残りの93%は、どのように伝わるのかというと、
「言葉のトーン、大きさ」が38%
「雰囲気、服装、髪型、立ち振る舞い、動作、表情」等々が55%になります。
ですから、どんなに歴史を詳しく学んでも、それを言葉にして相手に伝えるときに、自信がなくて「ぼそぼそ」とやっていると、せっかく学んだものが伝わりません。逆に言えば、同じ内容の話をしても、身振り手振りで声を大きく一生懸命やれば、最大限相手に伝えることができます。具体的には、
「普通に話している声の大きさの2倍の大きさで話をする」
「ちょっと恥ずかしいと思う位の、大げさなジェスチャーをする」
「常に笑顔を忘れない」というようなことになると思います。
あと、自分の親や兄弟に東京案内する気持ちでゲストに向き合えば、良いガイドができると思います。
仕事に対する考え方
最後に、仕事に対してのとらえ方をお伝えします。
「日々の仕事を精魂込めて、一生懸命に行っていくことが最も大切で、それこそが、魂を磨き、心を高めるための尊い『修行』になります。自分がなすべき仕事に没頭し、工夫し努力していく。それは、今日という一日、今という一瞬を大切に生きることにつながります。一度きりの人生を無駄にすることなく、真摯に真剣に生きていく。世の中の『名人』と呼ばれる達人たちも、そのような道程をたどっ 労働とは、経済的価値を見出すのみならず、まさに人間としての価値も高めてくれるもののようです。ですから、俗世を離れなくても、仕事の現場が一番精神修養の場であり、働くこと自体がすなわち修行です。日々の仕事にしっかりと励むと、高い人間性と素晴らしい人生を手に入れることができます」
この文章は、稲盛和夫さん(京都セラミックス、日本航空会長)の「生きる」より引用させていただきました。これが、東洋の哲学に基づいた仕事に対する考え方です。 仕事を単なる労働や、お金を稼ぐ手段としてとらえず、人間性を高め、魂を磨く修行の場であり、「日々の仕事にしっかりと励むことによって、高い人間性と素晴らしい人生を手に入れることができる」ということが東洋の哲学に基づいた仕事観です。
日々ベストを尽くして、素敵な人生を歩んでいきましょう!
若林明彦

皇居 千鳥ヶ淵